この記事では、管理業務主任者試験を独学で短期攻略するための”超!効率的な勉強法”を紹介します。
私自身が実践し結果を出したこの勉強法は、とことん無駄を省きやるべきことしかやりません。
どうか無駄に時間やコストをかけた間違った勉強法をしないでください。
管業試験の基本情報
令和3年度試験日程
受験資格 | 不問 |
申込開始 | 令和3年9月 |
試 験 日 | 令和3年12月上旬 ※年1回実施 |
合格発表 | 令和4年1月下旬 |
※詳しい情報は公式サイトでご確認ください(例年6月上旬に公表されます)。
試験型式
- 全問マークシート方式(4肢択一式)、問題数は50問です。
- 試験時間は2時間です。
出題範囲
以下の5分野からマンション管理に関する幅広く深い知識が問われます。
- 管理事務の委託契約に関すること
- 管理組合の会計の収入及び支出の調定並びに出納に関すること
- 建物及び附属施設の維持又は修繕に関する企画又は実施の調整に関すること
- マンションの管理の適正化の推進に関する法律に関すること
- 前各号に掲げるもののほか、管理事務の実施に関すること
合格率・合格ライン
管理業務主任者試験の合格率はだいたい21~24%です(令和2年度の合格率は22.2%)。
過去10年の合格点は50問中32~37点の範囲ですから、合格ラインは7割前後です。
管業試験の出題傾向
毎年、50問中35問ほど(約7割)が法律系の科目から出題されています。
中でも「区分所有法」「民法」「マンション管理適正化法」が頻出科目です。
特に重要なのは「区分所有法」です。単独での設問のほか、関連問題も数多く出題されています。
管業試験の難易度
同じ国家資格で出題範囲がほぼ同じマンション管理士試験と比べると、合格率(23% vs 9%)をみても問題の難易度から考えても簡単な試験です。
同じ法律や規約の問題であっても、マンション管理士試験では応用力が求められるのに対し、管理業務主任者試験では基礎的な知識を求められるといった感じです。
超!効率的な勉強法
簡単な試験とは言っても、マンション管理に関する幅広く深い知識が問われる試験ですからなめてかかるわけにはいきません。
まして、短期攻略するためには効率良く勉強する必要があります。
ということで、ここからはやるべきことしかやらない”超!効率的な勉強法”を紹介します。
教材はたった2冊で十分!
最初に必要な教材を揃えましょう。
ズバリ、必要な教材はテキスト1冊と過去問集1冊のたった2冊で十分です。
私の経験上、いろんな教材に手を出すと、たいていどれも中途半端になってしまいます。
教材をコレと決めたら、浮気せず、ひたすら何度も繰り返す方が学習効率ははるかに高いです。
そのたった2冊ですが、私は以下の2冊をおすすめします。
テキストは『楽学マンション管理士・管理業務主任者 要点整理』です。
過去問集は『楽学管理業務主任者 過去問8年間』です。
なぜこの2冊なのかというと、
- 『楽学マンション管理士・管理業務主任者 要点整理』は試験範囲の要点だけに絞った内容なので、コンパクトで読みやすいです。
- このコンパクトで読みやすいことが大事で、同シリーズには上下2分冊の基本書もあるのですが、これだけのボリュームを何度も読み返すのは、ちょっと大変です。
- また、この一冊で管理業務主任者とマンション管理士の両方の試験対策ができます。
- この両試験は、出題範囲がほぼ同じで、試験日も1週間ズレているだけなので、私としてはダブル受験をおすすめします。
- 過去問集は、テキストと違う出版社のものを選んでしまうと解説文のニュアンスに妙な違和感が出るので、同じ出版社のものを選ぶべきです。
- それと、不動産関連資格の試験対策においてはやはり住宅新報社のテキスト・問題集を使うのが王道でしょう。
あと、必ず教材は最新版を用意して下さい。
管理者業務主任者試験で出題される法令等の中には、建築基準法など毎年のように改正されるものがあり、特に重要な改正部分はトピックとして頻出なので、法改正に対応した教材を使う必要があるからです。
受験スケジュールは試験日から逆算して立てろ!
次は受験勉強のスケジュールを立てましょう。
ポイントは試験日から逆算して受験スケジュールを立てることです。
試験日から逆算してスケジュールを立てることにより、やるべきことをすべてやりきった直後に、すなわち頭がピークの状態で試験日を迎えることができます。
具体的には、今から試験までの残り期間を大きく3つに分けます。
3つの期間を試験直前から逆算して、順に、③直前期、②アウトプット期、①インプット期とします。
⇧
② アウトプット期は問題集をひたすら解きます。
⇧
① インプット期は基本書をひたすら読みます。
この①②③の各期にどれぐらいの期間を割り振るかは、試験までの残り期間に応じて設定しましょう。
もし残り期間が2ヶ月(9週間)なら、①4週間、②4週間、③1週間ぐらい。
もし残り期間が3ヶ月(13週間)なら、①6週間、②6週間、③1週間ぐらい。
一般に、管理業務主任者試験に合格するために必要な勉強時間は200~300時間程度と言われています。
私としては、この”超!効率的な勉強法”を使えば、忙しい社会人を想定しても2ヶ月=90~120時間あれば十分に合格できると考えています。
受験生の属性(学生、主婦 etc)次第では、1日の勉強時間を増やすことで、さらなる短期合格も十分可能だと考えています。
※ 2ヶ月=90~120時間の計算式
1日の勉強時間を、平日は2時間、土日は計5時間とします。
1週間の勉強時間は、勉強できない日が週に必ず1日あるとして、6日間で10~13時間。
したがって、2ヶ月(9週間)なら90~120時間。
3回転学習法でインプット
試験勉強とは、必要な知識を頭に入れ(インプット)、その知識を正しく解答する練習(アウトプット)をする作業です。
ということで、まずはインプット学習をします。
ここでは学習効率が高いと言われる3回転学習法を使って、テキストを効率よくひたすら読み込みます。
1回転目
とにかく一気に完読しましょう。ここで大事なのはスピードです。
各分野の全体像を把握すること、これから勉強する試験範囲のボリューム感を掴むことだけを意識して、わからない箇所はわからないままでいいのでどんどん読み進めます。
法律を学んだ経験も不動産業や不動産管理業に携わった経験もない方だと、おそらく、法律などの独特の言い回しや専門用語に相当てこずると思います。
でもこの段階でわからないことを気に病む必要はありません。どうせ後々わかってきますから。
2回転目
2回転目は時間をかけてじっくり読み込みましょう。
「なるほど」と納得しながら読み進めていきます。
1回転目で把握した全体像の中での位置付けも意識します。
ここでは暗記はまだしなくていいですが、重要ポイント、暗記すべき語句や数値などを蛍光ペンでマーキングします。
3回転目
重要度の低そうな箇所は軽く読み飛ばし、2回転目にマーキングした重要ポイント等を復習し、暗記しましょう。
区分所有法・民法・マンション管理適正化法の3法は頻出科目なので、よく理解しましょう。
また、法律用語など暗記すべき語句や数値がたくさん出てきます。
暗記作業はつらいです。下の記事では、暗記作業のコツというか、少しでもラクに行える心理効果を紹介しています。
過去問集でアウトプット
管理業務主任者試験では、過去問集を使ったアウトプット学習がとても重要です。
過去問を数多く解いていけば、出題形式にも慣れ、よく出る論点も浮かび上がってきます。
例えば、問題文の末尾だけ「…しなければならない。」を「…することができる。」に変えているような”ひっかけ問題”にも対応できるようになります。
なにより、管理業務主任者試験は出題の大半が過去問の焼き直しだと言われており、過去問をしっかり攻略しておけば、本試験のほとんどの問題を解くことができるのです。
なので、ひたすら過去問集を解き、答え合わせをし、復習しましょう。
ここでの復習についてですが、4肢択一式の管理業務主任者試験では適当に選んだ答えが正解している場合もあるので、正解したといっても必ずしも理解できているとは限りません。
正答・誤答に関係なく、わからない選択肢をチェックしておいて、後でその選択肢を復習するようにします。
ラスト1週間(10日間)は見直しだけ
試験直前の1週間(10日間)はむやみに手を広げてはダメです。
テキストのマーキング箇所と過去問で何度も間違えた選択肢だけを徹底的に復習し、試験日に頭をピークの状態に持っていきましょう。
そして、前日の晩は早めに寝て、頭と体が共に万全の状態で試験当日を迎えてください。
まとめ
以上が、管理業務主任者試験のためのやるべきことしかやらない”超!効率的な勉強法”です。
まとめるとこんな感じです。
- 教材は、最新版のテキスト1冊と過去問集1冊のたった2冊で十分。
- スケジュールは、試験日から逆算して立てる。
- インプットは、3回転学習法を使って効率的に。
- 1回転目は、全体像とボリューム感を意識して、一気に完読する。
- 2回転目は、納得しながら読み込み、重要ポイント等マーキングする。
- 3回転目は、2回転目にマーキングした重要ポイント等を復習し、暗記する。
- アウトプットは過去問集だけ。ひたすら解き、答え合わせし、復習する。
- 直前期は、やったことだけ復習し、試験日に最高の状態に持っていく。
あなたが管理業務主任者に興味を持ち、資格を取得しようと考えているなら、この記事が必ずお役に立つと確信しています。
短期集中で頑張りましょう!!
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