この記事では、難しいと言われるマン管試験を独学で短期攻略するための”超!効率的な勉強法”を紹介します。
私自身が実践し結果を出したこの勉強法は、とことん無駄を省き、やるべきことしかやりません。
どうか無駄に時間やコストをかけた間違った勉強法をしないでください。
マン管試験の基本情報
令和3年度試験日程
受験資格 | 不問 |
申込開始 | 令和3年9月 |
試 験 日 | 令和3年11月下旬 ※年1回実施 |
合格発表 | 令和4年1月中旬 |
※詳しい情報は公式サイトでご確認ください(例年6月上旬に公表されます)。
試験型式
- 全問マークシート方式(4肢択一式)、問題数は50問です。
- 試験時間は2時間です。
出題範囲
次の4分野からマンション管理に関する幅広く深い知識が問われます。
- マンションの管理に関する法令及び実務に関すること
- 管理組合の運営の円滑化に関すること
- マンションの建物及び附属施設の構造及び設備に関すること
- マンションの管理の適正化の推進に関する法律に関すること
合格率・合格ライン
マン管試験の合格率はだいたい7~9%です(令和2年度の合格率は8.6%)。
過去10年の合格点は50問中34~38点の範囲ですから、合格ラインは7割弱から7割半ばといったあたりです。
マン管試験の出題傾向
毎年、50問中40問以上(8割以上)が「区分所有法」「民法」「マンション標準管理規約」「マンション管理適正化法」「建築設備」の5科目から出題されています。
特に「区分所有法」が重要です。単独での設問が多いだけでなく、関連する設問も含めれば全体の5割近くに達します。
マン管試験の難易度
合格率が約7%~9%と低く、少なくともお手軽な試験ではないことがわかります。
同じ不動産分野の国家資格に宅建士試験や管理業務主任者試験がありますが、難易度はこれらの試験より明らかにワンランク上です。
しかし、難易度が上と言っても、宅建士試験や菅業試験と試験形式は同じ(4肢択一式の50問)であり、問題文が少しひねくれているとか、より応用力を問うているとかいう程度の差でしかありません。
これら3試験をすべて取得した私の経験上、マン管試験も十分に独学で短期攻略できます。
超!効率的な勉強法
とはいっても、幅広く深いマンション管理に関する知識が問われる試験なので、なめてかかるわけにはいきません。
まして、短期攻略するためには、効率良く勉強する必要があります。
ということで、ここからはやるべきことしかやらない”超!効率的な勉強法”を紹介します。
教材はたった2冊で十分!
最初に必要な教材を揃えましょう。
ズバリ、必要な教材は参考書1冊と過去問集1冊のたった2冊だけです。
私の経験上、いろんな教材に手を出すと、たいていどれも中途半端になってしまいます。
教材をコレと決めたら、浮気せず、ひたすら何度も繰り返す方がはるかに学習効率は高いです。
そのたった2冊ですが、私のおすすめは次の2冊です。
テキストは『楽学マンション管理士・管理業務主任者 要点整理』です。
過去問集は『楽学マンション管理士 過去問8年間』です。
なぜこの2冊がいいかというと、
- 『楽学マンション管理士・管理業務主任者 要点整理』は、その名のとおり要点だけに絞っているのでコンパクトで読みやすいです。
- このコンパクトで読みやすいことが大事で、同シリーズには上下2分冊の基本書もありますが、これだけのボリュームの本を何度も読み返すのはちょっと大変です。
- また、この一冊でマンション管理士と管理業務主任者の両方の試験対策ができます。
- この両試験は出題範囲がほぼ同じでなので、絶対にダブル受験をおすすめします。
- 過去問集は、参考書と違う出版社のものを選んでしまうと解説文のニュアンスに微妙な違和感を感じることもあるので、同じ出版社のものを選ぶべきです。
- それと、不動産関連資格の試験対策であれば、やはり定評ある住宅新報社の教材を使うべきだと思います。
もう一つ、マン管試験では必ず教材は最新版を買って下さい。
出題される法令等の中には、建築基準法のように毎年のように改正されるものがあり、特に重要な改正部分はトピックとして出題されやすいので、法改正に対応した教材を使う必要があるからです。
受験スケジュールは試験日から逆算して立てろ!
次に受験勉強のスケジュールを立てましょう。
ポイントは試験日から逆算して受験スケジュールを立てることです。
試験日から逆算してスケジュールを立てれば、やるべきことをすべてやりきった直後、すなわち頭がピークの状態で試験日を迎えることができるからです。
具体的には今から試験までの期間を大きく3つに分けます。
3つの期間を、試験直前から逆算して、順に、③直前期、②アウトプット期、①インプット期とします。
⇧
② アウトプット期は問題集をひたすら解きます。
⇧
① インプット期は基本書をひたすら読みます。
この①②③の各期にどれぐらいの期間を割り振るかは、試験までの残り期間に応じて設定します。
もし残り期間が3ヶ月(13週間)だとすれば、①6週間、②6週間、③1週間ぐらい。
もし残り期間が6ヶ月(26週間)だとすれば、①12週間、②12週間、③10日間ぐらい。
一般に、マン管試験に合格するために必要な勉強時間は600~700時間程度と言われています。
私としては、この”超!効率的な勉強法”を使えば、忙しい社会人を想定しても長くても5ヶ月=210~270時間もあれば十分に合格できると考えています。
受験生の属性(学生や主婦など)次第では、1日あたりの勉強時間を増やすことで、さらなる短期合格も十分可能だと考えています。
※ 5ヶ月=210~270時間の計算式
1日の勉強時間を、平日は2時間、土日は計5時間とします。
1週間の勉強時間は、勉強できない日が週に必ず1日あるとして、6日間で10~13時間。
よって、5ヶ月(21週間)なら210~270時間。
3回転学習法でインプット
試験勉強とは、必要な知識を頭に入れ(インプット)、その知識を正しく解答する練習(アウトプット)をする作業です。
ということで、まずはインプット学習です。
ここでは学習効率が高いことで知られる3回転学習法を使って、参考書を効率よく読み込みます。
1回転目
とにかく一気に完読しましょう。1回転目はスピード重視です。
各分野の全体像を把握すること、これから勉強する試験範囲のボリューム感を掴むことだけを意識して、わからない箇所はわからないままでいいので、どんどん読み進めます。
法律を学んだ経験や不動産業や不動産管理業に携わった経験がない方にとっては、たぶん法律などの独特の言い回しや専門用語に相当てこずると思います。
後々わかってきますから、この段階では気にしないでいいです。
2回転目
2回転目は時間をかけてじっくりと読み込みましょう。
「なるほど」と納得しながら読み進めていきます。
1回転目で把握した全体像の中での位置付けも意識します。
ここでは暗記はまだしなくていいですが、重要ポイント、暗記すべき語句や数値などを蛍光ペンでマーキングします。
3回転目
重要度の低そうな箇所は軽く読み飛ばし、2回転目にマーキングした重要ポイント等を復習し、暗記しましょう。
最重要科目は区分所有法です。よく理解しておきましょう。
また、法律用語やなど暗記すべき語句や数値がたくさん出てきます。
暗記作業はつらいです。こちらの記事では、暗記作業のコツというか、少しでもラクに行える心理効果を紹介しています。
過去問集でアウトプット
マン管試験では過去問集を使ったアウトプット学習がものすごく重要です。
過去問を数多く解いていけば、出題形式にも慣れるし、よく出る論点も見えてきます。
例えば、文の末尾だけ「…しなければならない。」を「…することができる。」に変えているようなひっかけ問題にも対応できるようになります。
なにより、マン管試験では出題の大半が過去問の焼き直しだと言われており、過去問をしっかり攻略しておけば本試験のほとんどの問題を解くことができるのです。
なので、過去問集をひたすら解き、答え合わせをし、復習しましょう。
また、4肢択一式のマン管試験では適当に選んだ答えが正解している場合もあるので、正解したといっても必ずしも理解できているとは限りません。
正答・誤答に関係なく、わからない選択肢をチェックしておいて、後でその選択肢を復習するようにします。
ラスト1週間(10日間)は見直しだけ
試験直前の1週間(10日間)はむやみに手を広げては駄目です。
参考書のマーキング箇所と過去問で何度も間違えた選択肢だけを徹底的に復習しましょう。
そうして、前日の晩は早めに寝て、頭と体が共に万全の状態で試験当日を迎えてください。
まとめ
以上が、マン管試験のためのやるべきことしかやらない”超!効率的な勉強法”です。
まとめると、こんな感じです。
- 教材は、最新版の参考書1冊と過去問集1冊のたった2冊で十分。
- スケジュールは、試験日から逆算して立てる。
- インプットは、3回転学習法を使って効率的に。
- 1回転目は、全体像とボリューム感を意識して、スピード重視で。
- 2回転目は、納得しながら読み込み、重要ポイント等マーキングする。
- 3回転目は、2回転目にマーキングした重要ポイント等を復習し、暗記する。
- アウトプットは過去問集だけ。ひたすら解き、答え合わせし、復習する。
- 直前期は、やったことだけ復習し、試験日に最高の状態に持っていく。
あなたがマンション管理士に興味を持ち、資格を取得しようと考えているなら、この記事が必ずお役に立つと確信しています。
短期集中です。頑張りましょう!!
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