資格試験、大学や高校受験などの受験生にとって、一番の敵は「自分の心理」です。
受験勉強は辛いので、受験生は、あせり、不安、やる気が出ないなどの負の心理にはまってしまい、受験勉強の効率を低下させてしまうからです。
こうした負の心理になってしまう原因や解決方法は、心理学が教えてくれます。
期限ギリギリまで先延ばししてしまう心理
ある資格試験を受験することを決意し、日程を確認してみると試験日までまだ半年以上あるとします。
このときあなたは、次の①②のどちらのタイプですか?
①今すぐ勉強を始める。
②半年も期間があるので今すぐ始める必要はない。
私は間違いなく②です。
あなたも同じではないですか?
合理的なタイプは、もちろん①です。
もし勉強期間を長くとっていれば、より高い学力をつけることができ、より合格に近づけるはずです。
また、余裕だと思っていたのに、試験直前になってもまだやるべき勉強が終わっていない、そんなことになってしまいがちです。
先延ばしの心理~パーキンソンの法則~
私たちは、どうして期限に余裕があればあるほど、すぐやらずに先延ばしにしてしまうのでしょう。
それは、人間は必ずしも合理的に行動できないからです。
こうした先延ばしの心理は「パーキンソンの法則」で説明できます。
パーキンソンの法則
1957年イギリスの政治学者シリル・ノースコート・パーキンソンが発表しました。
パーキンソンは、イギリス官僚制を幅広く観察し、官僚組織の無駄は、基本的には「部下増大の法則」と「仕事量増大の法則」から生じると提唱しました。
「部下増大の法則」は、自らの地位向上や負担軽減のために、役人は部下を増やすことを求める傾向があるので、役人の数は仕事量に関係なく増加するという法則です。
「仕事量増大の法則」は、人員が増加すると、役人は互いに仕事を作り合うようになるという法則です。
パーキンソンの法則の具体例
「パーキンソンの法則」は日常生活でよく見られます。
例えば、子どもたちの多くは夏休みの宿題をギリギリまで手を付けません。
夏休みは長いからまだまだ余裕だと思って遊んでいた結果、8月31日に徹夜で仕上げるハメになってしまうのです。
子どもだけではありません。大人も同じです。
仕事の期限を「〇週間後まで」と設定されれば、いくら期限まで余裕があっても、結局は期限ギリギリまでかかってしまうのです。
時間があればあるだけ使ってしまうのは、先延ばしの心理「パーキンソンの法則」が働いているからです。
冒頭の話でも、多くの人は「パーキンソンの法則」の効果で、「②半年も期間があるので今すぐ始める必要はない。」を選んでしまうのです。
パーキンソンの法則を克服する方法
先延ばしの心理「パーキンソンの法則」を克服するには、どうすればいいのでしょう?
まずは、今自分の心理に「パーキンソンの法則」が働いていると自覚することです。
この記事を読んだあなたは、今後、もし安易に先延ばしにしようとしたとき、
「これがパーキンソンの法則ってやつか~。」
と自覚し、自分の心理にブレーキをかけることができるでしょう。
自覚した上で、前倒しのスケジュールを組む、突発的な事象もあらかじめスケジュールに組み込んでおくなど自ら積極的に時間管理を行うのです。
まとめ
私たちの心理には、無意識のうちに「パーキンソンの法則」が働き、期限ギリギリまで先延ばしにしがちです。
その対策としては、まずは自分の心理に「パーキンソンの法則」が働いていると自覚することです。自覚すれば、自分の心理にブレーキがかかります。
自覚した上で、自ら積極的に時間管理を行うのです。
あなたが資格取得を考えているなら、この記事が必ず役に立つと確信しています。
頑張りましょう。