資格試験、大学や高校受験、いずれにしても受験勉強の一番の敵は「自分の心理」です。
受験勉強は辛いので、受験生は・あせり・不安・やる気が出ないなどの負の心理にはまり、受験勉強の効率を低下させてしまうからです。
こうした負の心理になる原因や解決方法は、心理学が教えてくれます。
やる気が続かない悩み
やる気を持ち続けるのって難しいですよね。
受験勉強を始めた頃は、資格取得という大きな目標を掲げてモチベーションが高く、やる気に満ちあふれているものです。
しかし、毎日の勉強そのものはコツコツと積み重ねていく地味なものなので、次第にモチベーションが薄れていき、やる気もしぼんでいきます。
やる気がなくなってくると、毎日の勉強が苦痛になってきて、やらない日が増えてくる。
多くの受験生は、やる気が続かないことに悩んでいるのではないでしょうか?
私ももちろん悩みました。
あなたはどうですか?
受験勉強にやる気はものすごく大事です。
地味でつらい受験勉強を続けるためには、やる気を持ち続けることが不可欠です。
やる気がなく仕方なくやる勉強では、学習効率も上がらないでしょう。
やる気が続かない心理~ツァイガルニク効果~
どうすれば、受験勉強のやる気を持ち続けることができるのでしょう?
心理学に「ツァイガルニク効果」という心理現象があります。
これをうまく活用すればいいのです。
続きが気になる「ツァイガルニク効果」
わかりやすく言えば、中途半端な状態だと続きや答えが気になって仕方がない、という心理です。
ロシアの心理学者ブルーマ・ウルフォヴナ・ツァイガルニクが実験結果を元に提唱しました。
ツァイガルニクの実験
ツァイガルニクは、ドイツの心理学者クルト・レヴィンの仮説「人間は、目的を達成するために行動しているときは緊張感が持続するが、達成すると緊張感が消失する。」を元に実験を行いました。
被験者をABグループに分け、多くの課題に取り組ませます。
Aグループは、すべての課題をやり遂げさせました。
Bグループは、課題を途中で中断させました。
実験後、両グループには、課題の数や内容についての質問に答えてもらいました。
この結果、課題を途中で中断させたBグループの方が、課題をやり遂げたAグループよりも回答数が多かったことから、ツァイガルニク効果の存在が証明されました。
ツァイガルニク効果の具体例
ツァイガルニク効果は、身の回りでよく見られます。
例えば、TV番組でよくある「続きはCMのあと」や、推理ドラマで犯人が判明する直前でのCM入りなどは、ツァイガルニク効果をうまく活用しています。
中断して答えや結論を先送りにすることで、視聴者が続きが気になるように仕向けているのです。
ツァイガルニク効果を活用した勉強法
毎日の勉強を、キリのいいところではなく、キリの悪いところで終わらせればいいのです。
具体的には、その日の勉強を、キリのいいところ(例えば参考書の章を最後まで読み切る)で終わらせるのではなく、キリの悪いところ、あと少しのところで終わらせるようにするのです。
このとき、私たちの心理には、続きが気になる「ツァイガルニク効果」が作用し、やり残したところが強く印象に残り、勉強のことを忘れられません。
その結果、翌日の勉強は、キリのいいところから始めるよりも、はるかに始めやすくなります。
また、キリの悪いところで終わらせることにより、私たちの心理は「達成できていないので、忘れてはいけない」と認識するため、強い記憶が残りやすくなります。
その状態で、翌日に勉強を再開すれば、強い記憶はさらに強化され、学習効率がさらに上がります。
まとめ
多くの受験生はやる気が続かないことに悩んでいます。
やる気がなく仕方なくやる勉強では、学習効率も上がりません。
やる気を持ち続けるために、続きが気になる「ツァイガルニク効果」を勉強にうまく活用しましょう。
毎日の勉強をすっきりと終わらせず、キリの悪いところで終わらせればいいのです。
あなたが資格取得を考えているなら、この記事が必ず役に立つと確信しています。
頑張りましょう。