認知的不協和|FXで無理やり自分を正当化してしまう心理と回避策

認知的不協和|FXで無理やり自分を正当化してしまう心理と回避策

FXでも株でも、私たち投資家は、合理的な行動ができずによく失敗します。

この合理的でない心理や、そんな心理のワナを回避する方法は、人間の行動の不合理さに着目した行動経済学から学ぶことができます。

 

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矛盾する2つの認知

あなたは今、あるペアのポジションを構えているとします。

あるとき、マーケットニュースで、そのペアについてのあなたの考えと反対の予想が出ていました。

マーケットニュースの予想は、当然、それなりの根拠に基づいているはずですから、簡単に無視することもできません。

 

こういうときって、「何だか気持ち悪い」「スッキリしない」という気分になってしまいますよね。

私なら、いてもたってもいられず、「以前からあのマーケットニュースは信用できないと思ってた。今回も間違いに決まってる」などと言って、マーケットニュースを否定して、自分の考えを正当化してしまいがちです。

 

あなたならどうしますか?

 

私のような考え方は、根拠のない自分勝手な解釈であり、その場しのぎにすぎませんから、このままではいつか大損しかねません。

 

不快感の正体~認知的不協和~

私たちは、自分の考えと対立するまっとうな意見に直面したとき、その不快感を解消するため、ついその場しのぎに自分を正当化しがちです。

その場しのぎが正しくないとわかっているはずなのに、なぜしてしまうのでしょう?

 

それは、人間は必ずしも合理的に行動できないからです。

その理由は、行動経済学の「認知的不協和」で説明できます。

 

行動経済学の「認知的不協和」の意味

行動経済学とは、人間が必ずしも合理的に行動しないことに着目し、これまでの経済学では説明できなかった経済行動を心理学的な観察から説明しようとする新しい経済学です。

認知的不協和とは、自分の中で矛盾する2つの認知を抱いたために、不快な心理状態になってしまうことです。

 

アメリカの心理学者フェスティンガーによって提唱されました。

認知的不協和による不快感を解消する方法として、私たち人間は、つい心理的に負担が少ない方を選んでしまいます。

 

フェスティンガーとカールスミスの実験

有名な実験があります。

 

学生たちに、報酬を払う約束で、単調で面白くない作業を1時間してもらいました。

作業後、学生たちには、「次の実験に来る学生たちに面白い作業だったと伝えてください」と言って、謝礼を渡しました。

謝礼は、Aグループの学生たちには20ドルを、Bグループの学生たちには1ドルを渡しました。

実験後のアンケートで、Aグループの学生は作業を低く評価し、Bグループの学生は作業を高く評価したことがわかりました。

Aグループの学生からすれば、「面白くない作業をした報酬が20ドル」という状況に矛盾を感じませんでした。

一方、Bグループの学生からすれば、「面白くない作業をした報酬が1ドル」に矛盾を感じたので、「実は作業は楽しかった」と思い込むことで、1ドルの報酬を正当化しようとしたのです。

 

この実験結果から、人間は、2つの認知に矛盾が生じたときには、事実が変えられない場合は自分の思考を変えることで矛盾を解消しようとすることがわかります。

 

認知的不協和による不快感の解消

「認知的不協和」の例は、仕事や恋愛など私たちの日常生活でよく見られます。

例えば、喫煙者は、「たばこを吸いたい」が「健康に悪い」ことを知っているので、2つの認知が矛盾を起こしています。

矛盾を解消するには、「健康に悪い」から禁煙すべきだとわかっているのですが、心理的に負担が大きいのです。

そこで、心理的に負担が小さい「たばこを吸いたい」を優先させ、「死亡率は交通事故の方が高い」「長生きな喫煙者もいる」といった別の考え(言い訳)を追加することで、不快感を解消しようとするのです。

 

FXと認知的不協和

冒頭の場合では、自分の考えとマーケットニュースという矛盾する2つの認知を抱いたために「認知的不協和」が起こっています。

この不快感を解消する方法として、自分の考えを否定する方は、心理的に負担が大きいのです。

そのため、私たちは、より心理的に負担の少ない方を選び、言い訳しながらマーケットニュースを否定して自分の考えを正当化してしまうのです。

 

認知的不協和の回避策

その場しのぎに自分を正当化してしまわないようにするには、どうすればいいのでしょう?

 

まずは、今抱いている不快感の正体が「認知的不協和」であると自覚することです。

この記事を読んだあなたは、今後、もし、その場しのぎに自分の考えを正当化しようとしたとき、

「これが認知的不協和ってやつか~。」

と自覚し、冷静さを取り戻すことができるでしょう。

 

自覚した上で、以下のような思考を重ねるルーチンをあらかじめ作っておくのです。

「自分の考えに弱点はないか?」

「別の意見を否定する根拠は何か?」

冷静さを取り戻していれば、「認知的不協和」という心理のバイアスから逃れて冷静な判断を下せるでしょう。

 

まとめ

私たちは、自分の考えと対立するまっとうな意見に直面したとき、その不快感を解消するため、ついその場しのぎに自分を正当化しがちです。

 

そうならないためには、まずは今の不快感の正体が「認知的不協和」であると自覚することです。そうすれば、冷静さを取り戻すことができます。

自覚した上で、あらかじめ作っておいた思考ルーチンを行うことで、心理のバイアスから逃れて冷静な判断を下せます。

 

このような合理的な行動こそ、FXで安定的に利益をあげ続けるコツなのです。

 

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