前回に続き、MetaTrader 4(メタトレーダー4=MT4)のバックテストのやり方です。
今回は、応用編として、より精度の高いヒストリカルデータ(過去のチャートデータ)をMT4に取り込む方法を解説します。
ヒストリカルデータの精度が高ければ高いほど、より有用性の高いバックテストを行うことができます。
初心者向けに一から十までわかりやすく解説するので、ぜひ読んで行ってください。
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ヒストリカルデータのダウンロード
MT4用のヒストリカルデータ(過去のチャートデータ)は、多くのFX会社が自社のサイトで提供しています。
中でも、FXDD社が提供しているヒストリカルデータは、データの期間が長く信頼性も高いと言われているので、今回は、FXDD社からダウンロードします。
下のリンクをクリックすれば、FXDD社のダウンロードページに移動します。
ページを下にスクロールしていくと通貨ペア名のリンクが並んでいます。
例えば、一番上のAUD/CADをクリックすれば、AUD/CAD(豪ドル/加ドル)の1分足データ「AUDCAD.zip」をダウンロードできます。
あなたが必要とする通貨ペアのデータをダウンロードしましょう。
ダウンロードしたzipファイルは解凍しておきましょう。
チャートの最大バー数の設定
MT4を起ち上げます。
デフォルト状態ではバー数の設定値が小さすぎるので、この設定値を最大値まで大きくします。
メニューバーの[ツール]→[オプション]と選びます。
[オプション]のサブウィンドウが開くので[チャート]タブを開きます。
[ヒストリー内の最大バー数]と[チャートの最大バー数]に、[9]を10個以上打ち込んで[OK]をクリックします。
確認のため、再びチャートタブを開きます。
どちらの最大バー数も[2147483647]になっていればOKです。
これで、バー数を最大値に設定できました。
ヒストリカルデータのインポート
先ほどダウンロードし解凍したヒストリカルデータをMT4にインポートします。
まず画面に表示されているチャートをすべて閉じます。
メニューバーの[ファイル]→[データフォルダを開く]と選びます。
開いたフォルダから[histry]→あなたのデモサーバー名のフォルダ(例:[TitanFX-Demo01])と選びます。
インポートする通貨ペアのhstファイルをすべて削除します。
メニューバーの[ツール]→[ヒストリーセンター]と選びます。
ヒストリーセンターのサブウィンドウが開くので、左側[通貨ペア]の[FX Minors]→[AUDCAD]→[1分足(M1)]を選び、[インポート]ボタンをクリックします。
[インポート:AUDCAD,M1]のサブウィンドウが開くので、左上の[参照]をクリックし、先ほど解凍したフォルダを選びます。
もしファイルが一つも表示されていなければ、右下の[ASCII Test]の箇所をクリックし[All Files]を選びます。
[AUDCAD.hst]が表示されるのでダブルクリックすると、[インポート:AUDCAD,M1]のサブウィンドウに戻ります。下の画像のように表がデータが埋まっていればOKです。
もし表がデータで埋まっていなければ、MT4を再起動してやり直してみてください。
[OK]→[閉じる]と選んでヒストリーセンターを閉じます。
全時間足のデータ作成
これでAUD/CADの1分足データのインポートができたので、このデータを使って他の時間足のデータを作っていきます。
まず、この作業に便利なスクリプトをダウンロードします。下のリンクをクリックします。
『MQL5.com』のサイトが開くので、『period converter ALL.mq4』をダウンロードします。
MT4に戻り、下の画像のようにメモ帳マークをクリックします。
MetaEditorが開きます。MT4は閉じておきましょう。
MetaEditorのメニューバー[ファイル]→[開く]と選び、先ほどダウンロードした『period converter ALL.mq4』を開きます。
開いたら、メニューバー[ファイル]→[名前を付けて保存]と選び、[Scripts]フォルダー内に保存します。
保存したら、[コンパイル]をクリックします。ツールボックスのエラータブを開くとDestrictionに、[0 error(s), 0 warning(s)]と表示されているはずです。
MetaEditorでの作業はこれで終わりなので閉じておきます。
MT4を再起動し、メニューバー[ファイル]→[オフラインチャート]と選びます。
[オフラインチャートリスト]のサブウィンドウが開くので、[AUDCAD,M1]をダブルクリックします。
AUDCAD,M1のオフラインチャートが開くので、画面左側中段の[ナビゲーター]内の[Titan FX MT4]→[スクリプト]→[period converter ALL]をダブルクリックすると、1分足データを元にして全時間足のデータが作成されます。
これで、AUD/CADの全時間足のヒストリカルデータが作成できました。
他の通貨ペアの全時間足のヒストリカルデータも、同じ方法で作成できます。
これでバックテストの準備は完了です。
バックテスト
いよいよバックテストです。
MT4に付属しているサンプルEAを使ってバックテストを行います。
MT4の[ストラテジーテスター]を開きます。
下の画像のように虫眼鏡マークをクリックします。
画面下段に[テスター]が開くので、以下のとおり設定してください。
- エキスパートアドバイザーは[Moving Average.ex4]
- 通貨ペアは[AUDCAD]
- 期間は[Dayly]
- モデルは[全ティック]
- [期間を指定]にチェックを入れ、開始日を[2017.4.01]、終了日を[2019.03.31]
- 他の項目はそのまま
[スタート]を押せば、バックテストが始まります。
バックテストが終了したら、[グラフ]タブを開いてみましょう。バックテスト中の資金の変化の状況がわかります。
次は[レポート]タブを開いてみましょう。純益・プロフィットファクター・ドローダウン・取引数などがわかります。
バックテスト結果を保存するには、[レポート]タブ内のどこかで右クリックし[レポートの保存]をクリックします。
ブラウザにレポートが表示されます。ブラウザのメニューから保存できます。
バックテストのやり方の解説は以上です。
通貨ペアや時間足を変えればテスト結果が変わってきます。いろいろ試してみましょう。
まとめ
今回は、バックテストのやり方の応用編として、より精度の高いヒストリカルデータをMT4に取り込む方法を解説しました。
作業量がちょっと多い気もしますが、最初に1回すればいいだけです。
MT4はものすごく便利で強力なツールですから、ぜひ使いこなして勝てるトレーダーになりましょう!

