「調剤薬局事務」は、就職・転職に有利な資格であると言われ、特に女性に人気の資格です。
でも、本当のところ、調剤薬局事務とは何をするのか？ 試験は難しいのか？ 就職や転職に役立つのか？ 将来性はあるのか？
アラフィフリーマンの私には、医療関係にも多くの知人がいますし、中には人事担当者もいます。
彼らから直接聞いた調剤薬局事務の本当の姿をご紹介します。
調剤薬局事務とは？
調剤薬局事務とは、調剤薬局において、薬剤師の補助のほか、会計や診療報酬明細書の作成・点検・提出（レセプト業務）などを行う業務です。
実は、調剤薬局事務に関しては、国家資格はありません。
つまり、資格がなくても調剤薬局事務スタッフとして勤務できます。
しかし、専門性の高い仕事であるため、調剤薬局の現場では、即戦力となる経験者や資格取得者が求められています。
そのため、さまざまな民間機関が資格試験を実施し、調剤薬局の現場に専門的な知識とスキルを持った調剤薬局事務の専門家（資格者）を輩出しているのです。
調剤薬局事務資格の取得方法
調剤薬局事務に国家資格はなく、さまざまな民間機関が資格試験を実施しています。
- 医療保険調剤報酬事務士｜医療保険学院
- 調剤事務管理士｜技能認定振興協会（JSMA）
- 調剤事務実務士｜特定非営利活動法人医療福祉情報実務能力協会
- 調剤報酬請求事務専門士｜一般社団法人専門士検定協会 などなど
これら民間の調剤薬局事務資格は、名称や内容に多少の違いはありますが、基本的には同じようなものです。
試験の概要
| 受験資格 | なし |
| 試験日 | 毎月1回実施している試験が多い |
| 受験料 | だいたい5,000～10,000円ほど |
調剤薬局事務試験の特徴
- 難易度：どの試験も簡単です。
- 試験の多くはテキスト片手に自宅で受験できます。当然、つらい暗記をする必要はありません。
- ほとんどの試験は毎月（月1回）実施されています。年に1回だけの資格試験が多い中、毎月試験があり、すぐに資格が手に入るというのは魅力的です。
試験対策
調剤薬局事務試験の多くは、試験前に認定講座の受講を義務付けています。
認定講座はユーキャンとヒューマンアカデミーが人気です。
ともに業界大手で、スキマ時間を有効活用できるeラーニング対応、資格取得だけでなく就職活動までサポートしてくれるなど、おすすめです。
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就職や転職に役立つのか？
簡単に取れる資格というのは、その多くが何の役にも立たないゴミのような資格だったりします。
調剤薬局事務資格も、必ずしも資格者である必要はなく、資格がなくても勤務しようと思えばできるので、一見、役に立たない資格のように見えます。
しかし、医療保険制度の知識やレセプトの知識が求められる非常に専門性の高い仕事であるため、調剤薬局の現場では、即戦力となる経験者や資格取得者が求められています。
また、たとえ未経験者であっても、調剤薬局事務資格を取得していれば、就職活動や転職活動において知識やスキルをアピールすることができるので、役に立つ資格であると言えます。
さらに、以下のような、調剤薬局事務資格者ならではのメリットがあります。
- 現在、薬局の店舗数はコンビニの店舗数より多いと言われています。圧倒的な店舗数により、全国どこでも、年齢やブランクに関係なく就職できる強みがあります。
- 圧倒的な店舗数と多様な勤務形態での求人募集により、勤務曜日や勤務時間など自分に合った勤務スタイルが選べます。
調剤薬局事務の将来性
次に気になるのは将来性ですが、人気の調剤薬局事務資格は、その将来性も非常に高いと言われています。
現在でも圧倒的な店舗数の調剤薬局ですが、ドラッグストア・チェーンの躍進もあって、今でも年々増加し続けており、この傾向は今後も続くと予想されています。
また、今後、超高齢化社会を迎える日本では、医療機関が増加していくと予想されており、医療機関とセットで調剤薬局の必要性はますます高まると言われています。
そのため、調剤薬局に不可欠な調剤薬局事務資格は、非常に将来性の高い資格だと言えます。
仕事内容と勤務条件
以下は、調剤薬局事務スタッフの一般的な業務内容例です。
- 薬剤師のサポート
- レセプト業務
- 受付や会計などの窓口業務
薬剤師のサポートでは、薬剤の管理・発注のほか、薬剤師の指導の元で簡単な調合を行うこともあります。
レセプト（診療報酬明細書）は、毎月10日までに各保険組合に提出する決まりです。そのため、レセプトを作成する月末あたりは忙しくなります。
処方箋の確認、お薬手帳の発行、待合スペース等の環境整備なども行います。
まとめ
以上、関係者から直接聞いた調剤薬局事務の本当の姿でした。
調剤薬局事務スタッフは、必ずしも資格者である必要はありません。
しかし、非常に専門性の高い仕事であるため、調剤薬局の現場では、即戦力となる経験者や資格取得者が求められています。
さらに、調剤薬局事務資格には、圧倒的な店舗数により、年齢やブランクに関係なく就職できる強さがあり、多様な勤務形態での求人募集があるので、自分に合った勤務スタイルが選べます。
試験は簡単で、費用や時間といったコスパも優秀、その上、毎月試験を実施しているので、他の資格試験のように1年待つ必要はありません。
結論として、調剤薬局事務資格は目指す価値のある資格であると言えます。
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