自作EAで徹底検証|「3本足の高値安値」はFX市場で通用するのか?

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自作EAで徹底検証|「3本足の高値安値」は現在のFX市場で通用するのか?

FXのさまざまな戦略(ストラテジー)について、実際に稼げるのか、MT4のバックテストで検証します。

今回は、『3本足の高値安値』です。

この検証が、あなたの投資戦略やEA作りのヒントになれば嬉しい限りです。

 

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3本足の高値安値とは?

3本足の高値安値は、伝説のトレーダーであるラリー・ウィリアムズ(※)が考案したテクニカル手法です。

※ラリー・ウィリアムズ:アメリカの投資家。1987年ロビンスカップで11,376%という驚異的なリターンを叩き出して優勝し名声を上げた。ウィリアムズ%Rなど数多くの手法を考案した

 

3本足の高値安値のトレードルールは、以下のとおりです。

買いルールは、上昇トレンド時、安値の3期間移動平均以下で買いを仕掛け、高値の3期間移動平均で手仕舞う。売りルールは、下降トレンド時、高値の3期間移動平均以上で売りを仕掛け、安値の3期間移動平均で手仕舞う。

自作EAで徹底検証|『3本足の高値安値』は現在のFX市場で通用するのか?

 

仕掛けも手仕舞いも非常にシンプルなルールです。

EA(Expert Adviser)も簡単に組むことができます。

 

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EAの試作

現在のFX市場において、3本足の高値安値は本当に勝てるのか、MT4のバックテストで検証してみます。

エントリー時には上昇トレンドなのか下降トレンドなのかを判断する必要がありますが、RSI(※)で判断することにします。

※RSI(相対力指数):一定期間の値上がり幅と値下がり幅を分析することで、買われ過ぎなのか売られ過ぎなのかを判断するテクニカル指標。

 

早速、いろいろな通貨ペアや時間足でバックテストしてみましたが、良い結果が出ません。

勝率は高いのですが、小さな勝ちを積み重ねても大きな1度の負けでチャラにされる、そんな感じです。

 

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EAの改良

そこで、バックテストでの負けパターンを研究し、以下のように改良してみました。

  • 強いトレンドよりも、持ち合いに近い弱いトレンドの方が勝てるような感じです。そこで、ボラティリティが低く強いトレンドが発生しにくいアジア時間だけ仕掛けることにします。
  • 高値の移動平均と安値の移動平均の差が小さいときに仕掛けると、小さく勝つか大きく負けるかになってしまいます。投資効率が悪すぎるので、このような場合は仕掛けないことにします。

 

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EAのバックテスト

いろいろな通貨ペアや時間足でバックテストしてみたところ、EUR/USDの1時間足で一番良い結果が出ました。

下のグラフがそうです。一応は勝てています。

3本足の高値安値のEURUSDバックテスト

 

勝ててはいますが、PF(プロフィットファクター)は1.11と実用に耐えれるレベルではありません。

グラフを見ると、バックテスト期間(2005.01~2018.12)のうち、前半はちゃんと勝てているのですが、2015年以降は勝てていません。

思うに、手法としての3本足の高値安値は、かつては市場に対して優位性を持っていたようですが、現在のFX市場に対する優位性はもうないのかもしれません

 

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まとめ

伝説のトレーダーであるラリー・ウィリアムズが考案した戦略『3本足の高値安値』は、現在のFX市場で通用するのか、EA化してMT4のバックテストで検証しました。

いろいろな通貨ペアや時間足でバックテストしてみたところ、一番結果が良かったのは、EUR/USDの1時間足でした。

それでも、平成15年頃までは勝てますが、以降は勝てなくなりました。

 

ということで、3本足の高値安値についての私の結論は、過去は市場に対して優位性を持っていたようですが、将来はわかりませんが、少なくとも現在のFX市場に対する優位性はないと思います。

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